最近、GOOD LIFEとGREAT LIFEという本を目にします。どちらも翻訳された本のようですが、似たようなタイトルだな~、どう違うんだろう?と思い、読み比べてみました。
基礎情報
グッド・ライフ 幸せになるのに、遅すぎることはない
GOOD LIFEは、ハーバード大学による史上最長、84年にわたる科学的「幸せ研究」が解明した
幸福で健康な人生を送るための鍵について書かれた本である。
ロバート・ウォールディンガー (著), マーク・シュルツ (著), 児島 修 (翻訳)
出版社:辰巳出版
ページ数:408ページ
日本での発売日:2023/6/20
原タイトル:The Good Life: and how to live it. Lessons from the World’s Longest Study on Happiness
アメリカでの発売日:2023/1/12
GREAT LIFE 一度しかない人生を最高の人生にする方法
この本の提案は、ライフコーチである著者が自己啓発の分野で20年以上にわたって学んで経験してきたことにもとづいている。
スコット・アラン (著), 弓場 隆 (翻訳)
出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン
ページ数:240ページ
日本での発売日:2023/4/21
原タイトル:100 WAYS FOR A GREAT LIFE
GOOD LIFEで言いたいこと
ハーバード大学で84年にわたる科学的「幸せ研究」が解明した幸福で健康な人生を送るための鍵は、「よい人間関係」である。
ハーバードの成人発達研究で、人々の健康と幸福を維持する要因を解き明かすために、膨大な質問と様々な測定方法を活用して、同じ被験者群を84年に渡って追跡調査した研究をもとに、この本は書かれている。同じ被験者群を84年って、すごすぎる!
体の健康、心の健康、長寿において大事なのは、「よい人間関係」であるということ。
人生における最高の投資とは、友好な人間関係を築くことである。
携帯のスクロールをやめて、目の前の人に集中しよう。といったことが書かれている。
また本の後半では、パートナーとのグッドライフ、家族のグッドライフ、職場でのグッドライフ、友情とグッドライフ、それぞれにおけるアドバイスも書かれている。
GREAT LIFEで言いたいこと
一方GREAT LIFEは、ライフコーチである著者が、20年以上にわたって自己啓発の分野で学んで経験したことに基づいている本である。
人生がうまくいく秘訣、人生がうまくいかない原因を究明してきた結果、子供のころに何らかの「設定」をし、大人になってもそれに気づかずに生きている人があまりにも多いことがわかる。
本書では、そのような子どもの頃に設定されたネガティブな信念に固執するのをやめて、ポジティブな信念に変えていく、何歳からでも人生の軌道を変える、残された時間の中でポジティブな体験を多く作る、未来から逆算して人生設計をする等、最高の人生を生きるための具体的な方法が、その数なんと100個書かれている。
もう少し具体的にいうと、以下の10の分野に分かれ、合計100項目が書かれている。
(1) 自制心 (2) 目標と生産性 (3) 勇気と成功
(4) モチベーションと自信 (5) 前向きな心構え
(6) ポジティブな思考とコミュニケーション (7) 健全な人間関係
(8) 心の平和 (9) お金と自由 (10)粘り強さと立ち直る力
著者がこの本の前に書いた本として、『GRATITUDE 毎日を好転させる感謝の習慣』があるのだが、その本もこの本も、具体的で実践的な内容が書かれている。
まとめ:個人的にはGOOD LIFEがオススメ
幸せになる方法を知りたいという方には、どちらの本もオススメなのですが、
しっかりとした研究に基づいた知見を知りたいという方にはGOOD LIFEがオススメで、具体的に取り組みやすい経験則を知りたいという方にはGREAT LIFEがオススメです。
個人的には、私はライフコーチの仕事も少ししているので、GREAT LIFEに書かれているような「人生どうしたいかを描きましょう」とか「子どもの頃に設定された障害物を取り除いていきましょう」などはライフコーチングでよく話されるテーマで納得感はあるのですが、こういうのは本を読んだだけではなかなか実践できず、だからこそコーチングという実際の対話の場が必要である……という考えなので。
「言っていることはわかるんだけど実際にやるのは難しい」という印象になるGREAT LIFEよりは、研究結果が記載されているGOOD LIFEの方が知識を得られるという意味で有用でした。
もちろん人によるので、是非気になった方を読んでみてくださいね!