アドラー心理学の「課題の分離」をご存じですか?
あれもこれも気になって自分がなんとかしなきゃと思いがちな方にオススメの考え方です。
アドラー心理学とは?
アドラー心理学とは、オーストリアの精神科医であるアルフレッド・アドラーが創始し、その後継者たちが発展させた心理学の理論、思想と治療技法の体系です。(日本アドラー心理学会HPより)
ざっくり言うと、人の悩みは、全て人間関係。承認欲求を捨てる!という考え方です。
アドラー心理学をわかりやすく解説した本『嫌われる勇気』『幸せになる勇気』は2シリーズ合わせて世界累計1000万部突破(2022年12月発表)したそうです。すごいですね!
課題の分離とは?
アドラー心理学の考え方の中でも、子育てにまつわるコミュニケーションで非常に役立つと思うのが「課題の分離」です。
自分の課題と他者の課題を分ける
課題の分離とは、自分の課題と他人の課題を分離するということで、 つまり、コントローラブルなことに集中し、アンコントローラブルなことは考えるな、ということです。
本にある例えで「馬を水辺に連れていくことはできるが、水を飲ませることはできない」がありました。前者は自分の課題で、後者は他者の課題ということ。わかりやすいですね。
他人の課題も含めて全ての課題を解決しようとすると、悩みが増えるので、自分の課題だけに集中しよう!というのがアドラー心理学の主張です。
自分が働きかけることはできるが、相手がそうするかは相手の課題
子育てのあらゆる場合に、馬の例(馬を水辺に連れていくことはできるが、水を飲ませることはできない)を思い出すと、少し心が落ち着くことがあるかもしれません。
例えば、
- 子どもの前にご飯を置くことはできるが、ご飯を食べさせることはできない
- 子どもに「片づけて」と言うことはできるが、片付けさせることはできない
- 旦那さんに家事をするよう要請することはできるが、家事をさせることはできない
- 親に育児方針に口を出さないでとお願いすることはできるが、出させないことはできない
などなど……。
相手が〇〇したという結果が出ないと、〇〇してと言ったプロセスに意味がなかった、無駄だったと考えてしまうこともあるかもしれません。けれどもアドラー心理学的にいうとそうではなく、結果には執着せずに自分にできることに集中せよということなのです。
感謝されようと思わないこと
課題の分離はアドラー心理学の特徴「承認欲求を捨てる」にも繋がります。
自分が何かをしたとして、相手が評価や感謝してくれるかどうかは相手の課題。
感謝されたい!なんで感謝してくれないの!と思うときは他人の課題をゴールにしています。
〇〇をした自分偉い!と自分を褒めて、自分でコントロールできるものに全力を注ぎましょう。
とはいえ「ありがとう」を言い合う関係は非常に大事ですよね。感謝されないことを相手の課題と捉えて分離することと、感謝がない生活を送ることは別ものですので、相手が感謝してくれないときに「感謝し合おうよ!」と伝えることは是非していきましょう!(伝えることは自分の課題です!)
まとめ:アドラー心理学を学んで日々の生活に活かそう!
アドラー心理学の教えは、他にも「原因論ではなく目的論」「タテの関係を作らない」など、目からウロコの考え方が満載です。
『嫌われる勇気』『幸せになる勇気』を読むのもオススメですし、動画で学びたいという方にはアドラー心理学の講座もオススメです。
自分の考え方が変わるくらい落とし込んで、日々の生活に活かしましょう!